石川県は、本州の中央部、日本海側の北陸地方に位置する日本の都道府県の一つ。 県域は令制国の加賀国と能登国に当たる。県庁所在地は金沢市。東西約100km、南北約200kmと南北に細長い形状をしている。県南部の加賀地方は西側に日本海の直線的な海岸線が続き、東側に両白山地の山々が連なる。南東部には県内で最高峰の白山(2,702m)がそびえる。県北部の能登地方は日本海に向かって北東方向に突き出た半島(能登半島)となっている。このため県全体の海岸線の総延長は約580kmに及ぶ。気候は日本海側気候型である。西寄りの風が日本海を流れる対馬暖流の上で水蒸気を蓄えて雲となり、両白山地に当たって降水をもたらすことが多い。都道府県別の年間降水量は5番目に多い。特に冬は北西からの季節風が続くため降水量が多く、山間部は豪雪地帯となっている。降雪時に雷鳴を伴うことが多く、この現象は鰤(ブリ)が獲れる時期と重なることからブリ起こしと呼ばれている。
県民人口は約116万人で、都市別では金沢市が最多の約46万人と約40%を占めている。次いで多いのは白山市と小松市のそれぞれ約11万人であり、金沢市を中心に県南部の加賀地方に人口が偏在している。金沢市の人口は、北陸地方では1番目であり次いで富山市の約42万人が続く。金沢市は北陸経済の中心地の一つとなっている。石川県を訪れる観光客は2010年(平成22年)で約2,150万人とみられ、このうち約820万人が金沢市周辺、約680万人が能登地方、約660万人が(金沢市周辺を除く)加賀地方を訪れたとされる。主要観光地で利用者数が多いのは、金沢市では兼六園、金沢城公園、金沢21世紀美術館、能登地方では輪島市の輪島朝市、七尾市の和倉温泉、能登食祭市場、羽咋市の気多大社、同市と宝達志水町に跨る千里浜、加賀地方では加賀市の山代温泉、山中温泉、片山津温泉、小松市の粟津温泉、木場潟公園、白山市の白山比咩神社などである。
石川県の名称は加賀地方にあった石川郡に由来する。1872年(明治5年)、金沢県庁が石川郡美川町(現・白山市)に移転した際、その郡名により石川県と改名された。翌年、県庁が再び金沢に移転した後も県名はそのままで現在に至っている。